地方独立行政法人りんくう総合医療センター

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脳神経外科

2023年度診療実績

りんくう総合医療センターと泉州救命救急センターを併せた総件数は415件で、泉州地域の脳神経救急診療の中核病院として機能している。

患者数(外来及び入院、延べ人数の推移)

(人)

年度 外来 入院
延べ患者数 1日平均 延べ患者数 1日平均
2019年度 6,327 26.1 14,218 38.8
2020年度 5,664 23.3 9,237 25.3
2021年度 5,504 22.7 9,358 25.6
2022年度 6,053 24.9 10,112 27.7
2023年度 6,069 25 12,672 34.6

入院患者の疾患名と人数(主病名件数 上位50まで)

(期間2023/4/1-2024/3/31退院)

主病名(ICD10コード名) ICD10 件数
脳梗塞,詳細不明 I639 216
硬膜下出血(急性)(非外傷性) I620 71
脳内出血,詳細不明 I619 52
(大脳)半球の脳内出血,皮質下 I610 41
脳動脈瘤,非<未>破裂性 I671 32
くも膜下出血,詳細不明 I609 28
頚動脈の閉塞及び狭窄 I652 27
その他のてんかん G408 16
脳動脈の血栓症による脳梗塞 I633 16
一過性脳虚血発作,詳細不明 G459 15
水頭症,詳細不明 G919 14
脳,部位不明 D432 13
脳動脈の詳細不明の閉塞又は狭窄による脳梗塞 I635 13
外傷性硬膜下出血 S065 13
正常圧水頭症 G912 12
小脳の脳内出血 I614 10
脳及び脳髄膜の続発性悪性新生物<腫瘍> C793 9
その他及び詳細不明のけいれん<痙攣> R568 9
脳動脈の塞栓症による脳梗塞 I634 8
頚動脈サイフォン及び頚動脈分岐部からのくも膜下出血 I600 7
その他の脳梗塞 I638 7
椎骨動脈の動脈瘤及び解離 I726 7
脳幹の脳内出血 I613 5
脳内出血,脳室内 I615 5
中大脳動脈の閉塞及び狭窄 I660 5
頚動脈瘤及び解離 I720 5
頭部及び頚部の一部の後天性欠損 Z900 5
脳,部位不明 C719 4
パーキンソン<Parkinson>病 G20 4
脳神経 D433 3
頭蓋内膿瘍及び肉芽腫 G060 3
硬膜外及び硬膜下膿瘍,詳細不明 G062 3
その他の明示された脳血管疾患 I678 3
硬膜外出血 S0640 3
髄膜,部位不明 D329 2
下垂体 D352 2
脳,テント下 D431 2
てんかん,詳細不明 G409 2
中大脳動脈からのくも膜下出血 I601 2
椎骨動脈からのくも膜下出血 I605 2
その他の頭蓋内動脈からのくも膜下出血 I606 2
その他の脳実質外動脈(脳底動脈,頚動脈,椎骨動脈を含む)の動脈瘤及び解離 I725 2
動静脈瘻,後天性 I770 2
肺炎,詳細不明 J189 2
脳血管の動静脈奇形 Q282 2
頭蓋及び顔面骨のその他の明示された先天奇形 Q758 2
頭皮の表在損傷 S000 2
頭皮の開放創 S010 2
外傷性くも膜下出血 S066 2

実入院患者数

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
457 546 675 745 776 711 573 555 610 698

居住地別入院患者数の推移

  泉佐野 泉州 大阪府 近畿 その他
2014年 149 276 23 7 2
2015年 171 339 20 8 8
2016年 225 427 13 7 3
2017年 223 479 13 19 11
2018年 262 474 11 21 8
2019年 219 460 16 10 6
2020年 184 373 6 7 3
2021年 171 366 8 8 2
2022年 176 407 10 9 8
2023年 202 458 12 13 13

施設認定等

①日本脳神経外科学会専門医認定制度訓練施設
②日本脳卒中学会研修教育施設
③日本脳卒中学会一次脳卒中センター
④日本臓器学会認定指導施設
⑤大阪府がん診療拠点病院

2022年診療実績

りんくう総合医療センターと泉州救命救急センターを併せた総件数は 367 件で、泉州地域の中核病院として機能している。

手術実績(2022年1月~2022年12月)

手術総数

367

(内訳)

(症例数)

1.脳腫瘍

     

24

     

摘出術

16

生検術(開頭術)

1

生検術(定位手術)

1

経蝶形骨洞手術

4

広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術

0

その他

2

2.脳血管障害

       

85

       

破裂動脈瘤

13

未破裂動脈瘤

0

脳動静脈奇形

0

頸動脈内膜剥離術

3

バイパス手術

3

高血圧性脳内出血 (開頭血腫除去術)

20

高血圧性脳内出血 (定位手術)

0

その他

46

3.外傷

    

101

    

急性硬膜外血腫

6

急性硬膜下血腫

24

減圧開頭術

6

慢性硬膜下血腫

46

その他

19

4.奇形

  

0

  

頭蓋・脳

0

脊髄・脊椎

0

その他

0

5.水頭症

  

38

  

脳室シャント術

37

内視鏡手術

0

その他

1

6.脊椎・脊髄

      

0

      

腫瘍

0

動静脈奇形

0

変性疾患 (変形性脊椎症)

0

変性疾患 (椎間板ヘルニア)

0

変性疾患 (後縦靭帯骨化症)

0

脊髄空洞症

0

その他

0

7.機能的手術

    

13

    

てんかん

0

不随意運動・頑痛症 (刺激術)

7

不随意運動・頑痛症 (破壊術)

0

脳神経減圧術

2

その他

4

8.血管内手術

      

97

      

動脈瘤塞栓術 (破裂動脈瘤)

14

動脈瘤塞栓術 (未破裂動脈瘤)

10

動静脈奇形 (脳)

0

動静脈奇形 (脊髄)

0

閉塞性脳血管障害の総数

66

(上記のうちステント使用例)

(17)

その他

7

9.脳定位的放射線治療 0 腫瘍 0
脳動静脈奇形 0
機能的疾患 0
その他 0
10.その他 9 上記の分類すべてに当てはまらない 9

患者内訳

延べ外来患者数の推移

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

7,590

7,495

7,558

6,394

6,690

5,655

6,327

5,664

5,504

6,053

実入院患者数

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

474

457

546

675

745

776

711

573

555

610

居住地別入院患者数の推移

 

泉佐野市

泉州 大阪府 近畿

その他

2008年

144

258

36

0

0

2009年

160

314

42

9

6

2010年

187

329

38

10

6

2011年

202

380

25

16

7

2012年

185

356

22

16

6

2013年

134

301

23

13

3

2014年

149

276

23

7

2

2015年

171

339

20

8

8

2016年

225

427

13

7

3

2017年

223

479

13

19

11

2018年

262

474

11

21

8

2019年

219

460

16

10

6

2020年

184

373

6

7

3

2021年

171

366

8

8

2

2022年

176

407

10

9

8

手術件数報告書

はじめに

最近”良い病院”といわれる施設の判断基準は、施設の手術件数が多く手術成績が良いかどうかということにのみに着眼され、 判断されているきらいがあるのではないかと私は考えております。
勿論それは重要な判断基準ではありますが、今、脳神経外科受診をお考えになっている患者様、ご家族の方々に、 さらに病院を選ぶプラスの基準となる点をわかり易くお話しさせていただきます。

 

1.ランキングについて

当脳神経外科も、種々様々なランキングに名前を掲載されておりますが、このようなランキングからどのように判断したらいいのでしょうか?
脳神経外科は緊急手術が多く、その場合は患者様の選択ではなく救急整備網の中で搬送されることが多い分野ですが、 手術件数の多い施設は、手術成績が反映されている以上に救急整備網との関連が強い施設であるとも言えます。 まったく手術経験がない施設で成功確率が高くないのは自明の理です。
従って、認定された適切な専門医師が実際に手術を行っており、適度な件数実績が存在し、 紹介患者が多い施設が”良い病院”の範疇に入るのではと自己分析しております。

 

2. 認定施設について

日本脳神経外科学会専門医訓練施設では、手術症例数が少ない場合であっても、 そこに勤務する医師が経験豊富で優秀な医師の場合も少なくなく施設としての患者管理の能力が高ければ安心して手術が可能と判断できます。
従って医師個人の症例件数と手術成績も重要な判断要因となります。

 

3. 先駆的手術について

機能手術などのように全国的に先駆けた手術では、まだ手術数そのものが少ない場合があります。

 

4. 手術法以外の治療について

脳神経外科の進歩はいちじるしく治療即手術という時代は昔となっています。 従って手術するべきかどうかの適応がしっかりしているかも大事なことです。
例えば、脳出血でも手術せず管理で回復できる場合も少なくありません。未破裂脳動脈瘤の検出率と手術数も同様です。 手術数と扱っている疾患の数は一緒ではないということを知っておいてください。
万一、脳出血で入院された患者数のほとんどを手術している施設があれば、逆に手術数の多いことに検討の余地があると思います。

 

 

5. 手術件数から実質的判断となる数値について

それでは一つの疾患で手術件数はどれくらいあればいいのでしょうか?

毎月1件以上同じ種類の手術があることが、最低限施設成績を維持するために必要だと思います。従って12件/年間です。

毎月同じ手術が2件以上あり立派な成績をおさめていますと、安定したその疾患対応の施設であると考えられます。従って24件以上/年間です。

毎週同じ手術が1件以上あり立派な成績が収められていれば、全国的にも進んだ施設であると考えられます。従って52件以上/年間です。

 

 

6. 最後に、当病院の脳神経外科の手術件数について

当院は、隣接する大阪府泉州救命救急センターと協力して、地域の脳神経外科専門診療と救急診療を支えています。

 

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