消化器外科
基本情報
- 消化器外科の紹介
- 主な疾患担当医
- スタッフ紹介
- 診療実績
- 当院での術後入院期間の目安
- 外科レジデントの紹介
(初期研修、専門医研修) - 消化器外科病棟(8階海側病棟)
- NCDの外科手術・治療情報データベース事業
- クリニカルパス
消化器外科の紹介
消化器外科の特徴
ごあいさつ
各臓器の専門家が、患者さんにとって最良・最適な治療を提供します。
りんくう総合医療センター 消化器外科のホームページにアクセスいただきありがとうございます。
りんくう総合医療センター 消化器外科では食道、胃、小腸、結腸(大腸)、直腸、膵、肝、胆道など消化器系臓器の悪性腫瘍(がん)をはじめ、胆石症やそけいヘルニア、虫垂炎、大腸憩室炎、痔核・痔瘻など広く消化器領域疾患の外科的治療を行っております。各疾患とも専門医師による臓器別診療体制(食道・胃、大腸、肝胆膵の3つに分けて専門グループで診療を進めています)をとっております。各臓器の専門医師が関連する診療科、他職種と緊密に連携したチーム医療を実践し『親切、丁寧、迅速』をモットーに、来院された患者さんに的確に対応できるよう心がけています。 また、手術適応患者さんに対し術後の痛みが少なく、手術侵襲も軽減されたやさしい手術、いわゆる腹腔鏡手術をすべての診療グループで積極的に実施しており、がんの根治性を担保しつつ低侵襲手術を実施しております。
2023年度から約1年かけて手術室の近代化工事を実施しております。その第一弾として2023年12月より手術支援ロボットda Vinciサージカルシステム(下図をご参照ください)を導入、同年12月20日には前立腺癌に対し前立腺全摘術を実施し、引き続いて12月25日には直腸癌に対するロボット支援下直腸切除術を安全に実施いたしました。2024年1月には胃癌に対するロボット支援下手術も実施し、今後は食道癌、肝胆膵領域、更には肺癌を含めた呼吸外科領域の手術にもロボット支援下手術を拡大してまいります。また2024年6月には7室目の手術室としてハイブリッド手術室(下図)が完成いたします。新しい7室目の手術室はTAVIなどIVRを駆使した循環器領域の先進的治療だけでなく様々な手術にも使用できる多目的手術室として運用される予定で、当院手術件数の12%増(3600~3700件/年)を見込んでいます。
当院では患者さんに最新で安全な医療を提供できるよう、設備の充実だけでなく、優秀な若手外科医の育成・指導にも注力していく所存です。
お困りの症状、治療方針でお悩みの患者さんが居られましたらお気軽に受診いただければ幸いです。
以下、代表的な癌についての当科の治療方針を紹介させていただきます。
- 食道がんに対しては、胸腔鏡・腹腔鏡下手術、嚥下機能温存手術を実施し、胃・食道の専門医師だけでなく、嚥下リハビリを担当する技師を含めたチームによる周術期管理を行い術後成績向上に努めています。また、進行食道がんでは術前化学療法や術前化学放射線療法を行い、根治切除を行うことで治療成績を向上させています。
- 胃がんにおいては、癌の進行度に適した根治手術を選択しており、腹腔鏡下胃切除(ロボット支援下胃切除)を積極的に導入しています。進行がんや腹膜播種が疑われる症例には、まず審査腹腔鏡を行い、腹膜播種、遠隔転移などを確認の上、術前化学療法や免疫療法を先行させ、胃がん切除を実施することで予後改善を図っています。
また、胃癌の死亡率は日本でも減少傾向ですが、今後増加が予想される食道・胃接合部癌、除菌後胃癌などの早期発見には内視鏡検査が不可欠です。多くの方々に精度の高い内視鏡検査を受けて頂ける体制を整え、少しでも消化器癌の二次予防に貢献出来ればと考えております。 - 大腸がんでは、約80%の大多数の症例において腹腔鏡手術により癌を切除しています。直腸がんでは、できるだけ肛門温存手術を実施し、術後のQOLを重視した術式選択に心がけています。また局所再発や肝転移、肺転移に対しても抗がん剤治療や放射線療法を駆使した集学的治療を行い、外科的根治切除が可能と判断できれば転移巣を含めたがん根治切除(Conversion Surgery)に切り変え治療成績向上を目指しています。
- 膵がんについては、まず切除可能か否かの診断を迅速に行い、切除可能と判断されれば最新の膵癌診療ガイドラインに従い術前化学(放射線)療法を行った上で根治切除する方針としています。残念ながら切除不能膵癌と診断されても、長期に粘り強く化学(放射線)療法を実施し、根治切除の可能性が見いだせれば積極的にConversion Surgeryに移行し治療成績の向上に努めています。また、患者さんの末梢血中の微小循環癌細胞(Circulating tumor cell: CTC=癌遠隔転移をもたらす原発巣から流れ出た癌細胞)を特異的に可視化、検出することで予後の新しいバイオマーカーとして実用化すべく先進的研究を進めています。
- 肝がんに対しても腹腔鏡下肝切除を積極的に取り入れ、胆道がんについても血管合併切除など高難度手術にも対応しています。
また、地域の開業医様からの緊急を要する症例のご相談につきましては『急性腹症ホットライン』を新しく設置しました。このホットラインでは当院の消化器外科医が直接、開業医様と電話で対応することで適切に入院・手術を受けさせていただくさせていただくことが可能です。さらに原発不明がんや多数の診療科に関連した横断的な検討を要する難治性疾患に対しては、複数診療科の専門医師や様々なチームが一堂に集合するキャンサーボードを毎月定期開催し病院全体で症例検討できる体制を整えております。
以上、多くの経験をもつ信頼できる診療スタッフが、親身になって治療を担当致します。
新しい時代、令和にふさわしい患者や地域の先生方にご満足いただける『良質な医療』を提供し、真に求められる病院を目指して日々邁進する所存でございます。
以上、簡単ではございますが私のご挨拶とさせていただきます。
りんくう総合医療センター
副病院長兼診療支援局長兼消化器外科主任部長
がん治療センター長
種村匡弘
われわれの診療の特徴を紹介します
1. がん治療の専門医
最新のがん治療は単にがん病巣を切除するだけでなく、抗がん剤やホルモン治療、分子標的治療、放射線治療、免疫治療など様々な先進医療を術前・術後に駆使することで、がんの根治率を上げることができるようになっています。これを『がん集学的治療』と呼びます。 様々ながん治療法から最適な組み合わせを選び、しかも安全に治療を進めるには、高度の知識と治療チームが必要となります。りんくう総合医療センター 消化器外科ではスタッフの多くが、消化器外科、肝胆膵外科の専門医資格を持っています。 また、抗がん剤治療に関する資格も取得しています。これらのエキスパート医師を中心として、がん治療の専門トレーニングを受けた看護師や薬剤師が一体となって治療にあたります。
2. 最新の外科技術
腹腔鏡下手術や胸腔鏡下手術をご存知ですか?簡単に言えば、大きな傷で開腹・開胸せず、小さな傷だけで行う手術です。ひと昔前のがん手術と言えば、大きな傷、痛みがあっても仕方が無いという考え方が一般的でした。 しかし病気が治っても、うまく食事が摂れないなど大きな生活障害が残ってしまったり、職場復帰ができない状況では、せっかく治療をした甲斐がありません。腹腔鏡・胸腔鏡下手術は傷が小さいので痛みが少なく、回復が早い優れた手術法です。もちろん美容面でも優れています。 ただ技術的には難度が高く、取り組みが遅れている施設も未だ少なくありません。われわれの施設では、ほとんどの大腸がん、早期胃がんや肝臓がん、食道がんなどの根治術を腹腔鏡・胸腔鏡下手術で行う技術を備えています。 特に最近では単孔式という傷がほとんど分からない新しい手術法も導入しています。
3. 患者さんを支える専門チーム
がん治療を受ける患者さんは病気や治療に伴う障害に悩まされたり、仕事ができず生活に困ったりすることがしばしばあります。りんくう総合医療センターでは、緩和ケア(疼痛や苦痛を治療する専門家)、NST(患者さんの栄養管理の専門家)、ICT(傷の感染や肺炎など感染対策の専門家)、メディカルソーシャルワーカー(治療後の社会復帰などに関する相談)、WOCN(床ずれの予防、人工肛門・膀胱の専門家)など様々な専門職がチームを組んで患者さんの治療を支援していきます。
4. 合併症を持つ患者さんにも全病院体制で診療します
近年、社会の急速な高齢化に伴い、心筋梗塞、糖尿病、脳梗塞、腎臓病など術後経過に悪影響を及ぼしかねない併存疾患を持つハイリスク患者さんが急増しています。高度総合医療施設として循環器内科、代謝・内分泌内科、腎臓内科、神経内科をはじめ院内各部署の協力を得て、様々な合併症を持つハイリスク患者さんにも最適で安全な治療を行える体制を整えています。
以上のような充実したスタッフが心を込めて治療にあたります。患者さんには十分に病状を説明し理解いただけるよう努力させていただきます。また、患者さんの声を聞き、新しい情報を集め、常によりよい医療をめざしていく所存です。
りんくう総合医療センターでは医学教育や研究、学術活動にも力を入れています
1. 教育研修病院として
医学部学生の臨床医学教育を行っています。また卒後教育として、将来、外科医を目指す若い医師の教育・指導を行っています。 質の高い臨床経験を積むだけでなく、学会発表や論文発表の指導を行い、世界をリードできる優秀な臨床外科医や外科腫瘍医の育成をめざしています。
2. 学術活動
豊富な症例を基に、全国学会、地方学会だけでなく国際学会での論文発表や学会報告を行っていきます。また、講演活動を積極的に行い、地域および国内外への最新の情報発信を行っています。
3. 臨床研究
「最善の治療」を施すために、当科はがん治療および外科治療における標準治療の確立と先進医療の開発を目的として、多くの臨床研究を行っています。
主な疾患担当医
主な疾患担当医
各種の消化器領域癌、後腹膜腫瘍の外科治療、ヘルニアなどの良性疾患などに対する外科的治療を行っています。
また急性胆嚢炎、急性虫垂炎、腸閉塞、胃・大腸穿孔など救急疾患に対する緊急手術も行っています。
各専門疾患 | 担当医(外来担当曜日) |
---|---|
胃・食道 | 古川1,2,5(木曜日)、東1(金曜日) |
大腸 | 三宅1, 2(火曜日)、瀧口1(金曜日)、市川1,2(木曜日) |
肝臓・胆嚢・膵臓 | 種村1, 3(金曜日)、柏﨑1, 2, 3(月曜日)、大村1,2,3(木曜日) |
小児外科 | 飯干(非常勤)4, 5(月曜日<診察>、木曜日<午後:手術日>) |
1:消化器外科専門医
2:内視鏡技術認定医
3:肝胆膵高度技能指導医
4:小児外科指導医
5:静脈栄養学会認定医
診療実績
2023年度手術実績
項目 | 症例数 | |||
---|---|---|---|---|
消化器外科手術症例数 | 639 | |||
そのうち全身麻酔による手術症例数 | 616 | |||
そのうち全身麻酔以外による手術症例数 | 23 | |||
腹腔鏡(胸腔鏡)手術症例数(分類Aのうち、原疾患を問わず) | 497 | |||
食道 | 開腹 | 胸腔鏡 | ロボット | 9 |
食道癌(接合部癌扁平上皮癌含む) | 8 | |||
胸部食道切除 | 0 | 3 | 0 | 3 |
その他 | 5 | |||
食道裂孔ヘルニア | 1 | |||
胃・十二指腸(※十二指腸乳頭部癌は胆道癌へ) | 開腹 | 腹腔鏡 | ロボット | 74 |
胃癌 | 59 | |||
胃全摘 | 2 | 4 | 0 | 6 |
幽門側胃切除(PPG、分節切除含む) | 2 | 36 | 0 | 38 |
噴門側胃切除 | 0 | 2 | 0 | 2 |
その他胃切除(局所切除/楔状切除など) | 1 | 2 | 0 | 3 |
その他胃癌手術(バイパス/審査腹腔鏡など、開腹/腹腔鏡を問わず) | 10 | |||
十二指腸癌(開腹/腹腔鏡を問わず) | 1 | |||
胃・十二指腸GIST(開腹/腹腔鏡を問わず) | 5 | |||
胃・十二指腸粘膜下腫瘍(GIST以外、開腹/腹腔鏡を問わず) | 2 | |||
胃・十二指腸その他(潰瘍/病的肥満/胃瘻など、開腹/腹腔鏡を問わず) | 7 | |||
小腸・大腸・肛門 | 開腹 | 腹腔鏡 | ロボット | 242 |
結腸癌 | 99 | |||
切除術 | 9 | 87 | 0 | 96 |
非切除(人工肛門造設・閉鎖、バイパスなど) | 3 | |||
直腸癌(肛門癌含む) | 55 | |||
切除術(肛門温存) | 2 | 37 | 1 | 40 |
切断術(肛門非温存) | 0 | 8 | 0 | 8 |
局所切除 (経肛門切除、TEM) | 1 | |||
非切除(人工肛門造設・閉鎖、バイパスなど) | 6 | |||
大腸粘膜下腫瘍(GIST以外、開腹/腹腔鏡を問わず) | 1 | |||
小腸癌(開腹/腹腔鏡を問わず) | 1 | |||
小腸GIST(開腹/腹腔鏡を問わず) | 1 | |||
小腸粘膜下腫瘍(GIST以外、開腹/腹腔鏡を問わず) | 1 | |||
虫垂炎(開腹/腹腔鏡を問わず) | 2 | 29 | 0 | 31 |
イレウス(開腹/腹腔鏡を問わず) | 20 | |||
痔核 | 1 | |||
結腸その他(開腹/腹腔鏡を問わず) | 16 | |||
直腸その他(開腹/腹腔鏡を問わず) | 10 | |||
肛門その他(開腹/腹腔鏡を問わず) | 3 | |||
小腸その他(開腹/腹腔鏡を問わず) | 3 | |||
肝・胆・膵 | 開腹 | 腹腔鏡 | ロボット | 177 |
肝細胞癌 | 5 | |||
肝区域切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
肝亜区域切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
肝部分切除 | 2 | 0 | 0 | 2 |
その他の切除術 | 1 | 0 | 0 | 1 |
胆管細胞癌 | 1 | |||
肝葉切除/肝三区域切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
転移性肝癌 | 11 | |||
肝区域切除 | 2 | 0 | 0 | 2 |
肝部分切除 | 6 | 1 | 0 | 7 |
非切除(バイパス・審査腹腔鏡など) | 2 | |||
胆嚢癌 | 5 | |||
肝部分切除(拡大胆摘を含む) | 4 | 0 | 0 | 4 |
胆摘 | 1 | 0 | 0 | 1 |
肝門部領域胆管癌 | 2 | |||
非切除(バイパス・審査腹腔鏡など) | 2 | |||
遠位胆管癌(中下部胆管癌) | 2 | |||
膵頭十二指腸切除 | 2 | 0 | 0 | 2 |
十二指腸乳頭部癌 | 1 | |||
膵頭十二指腸切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
膵管癌 | 5 | |||
膵頭十二指腸切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
尾側膵切除 | 2 | 0 | 0 | 2 |
非切除(バイパス・審査腹腔鏡など) | 2 | |||
膵IPMN | 4 | |||
膵頭十二指腸切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
尾側膵切除 | 1 | 0 | 0 | 1 |
その他切除術 | 2 | 0 | 0 | 2 |
胆石症・胆嚢炎・胆嚢ポリープなど | 3 | 137 | 0 | 140 |
総胆管結石症 | 0 | 1 | 0 | 1 |
肝葉切除/肝三区域切除(原疾患を問わず) | 1 | |||
肝区域切除(原疾患を問わず) | 3 | |||
肝亜区域切除(原疾患を問わず) | 1 | |||
膵頭十二指腸切除(原疾患を問わず) | 4 | |||
尾側膵切除(原疾患を問わず) | 3 | |||
脾 | 0 | 1 | 0 | 1 |
ヘルニア(鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアなど) | 33 | 85 | 0 | 118 |
腹膜炎・その他 | 8 | |||
他科手術 | 10 |
当院での術後入院期間の目安
消化器外科での術式別の入院期間の目安
肝胆膵関連疾患
(肝癌、胆管癌・胆嚢癌、膵癌、膵IPMN、P-NET、胆石・胆嚢炎、胆嚢ポリープなどが対象)
術式 | 入院期間(目安) |
---|---|
膵頭十二指腸切除術 | 3~4週間 |
膵体尾部切除術 | 7~10日 |
膵全摘術 | 2~3週間 (術後インスリン導入必須のため血糖管理教育入院が必要となることもある) |
肝葉切除術 | 1~2週間 |
肝区域切除術・部分切除術 | 7~10日 |
胆道切除を伴う肝切除術 | 2~3週間 |
腹腔鏡下胆摘術 | 3~4日 (基本的にはクリニカルパスに準じます) |
開腹胆摘術 | 5~7日 |
鼠経ヘルニア |
2~3日 (基本的にはクリニカルパスに準じます) |
胃・十二指腸関連疾患(胃癌、胃GISTなどが対象)
術式 | 入院期間(目安) |
---|---|
腹腔鏡下(ロボット支援下)幽門側胃切除術 | 8~10日 |
腹腔鏡下(ロボット支援下)胃全摘術 | 8~10日 |
腹腔鏡下(ロボット支援下)噴門側胃切除術 | 8~10日 |
腹腔鏡下(ロボット支援下)胃部分切除術 | 6~8日 |
開腹幽門側胃切除術 | 9~12日 |
開腹胃全摘術 | 9~12日 |
開腹噴門側胃切除術 | 9~12日 |
開腹胃部分切除術 | 6~8日 |
大腸・直腸・肛門関連疾患
(大腸癌、直腸癌、クローン病、潰瘍性大腸炎などが対象)
術式 | 入院期間(目安) |
---|---|
腹腔鏡下(ロボット支援下)結腸切除術 | 10~12日 |
腹腔鏡下(ロボット支援下)大腸全摘術 | 10~12日 |
腹腔鏡下(ロボット支援下)直腸切除術 | 10~12日 ※人工肛門を増設した場には手技の安定により前後します |
開腹結腸切除術 | 12~14日 |
開腹大腸全摘術 | 12~14日 |
開腹直腸切除術 | 12~14日 |
外科レジデントの紹介
(初期研修、専門医研修)
外科レジデント紹介
- 大賀瑤子(2020年卒)
<外科研修について一言>
専攻医2年目でまだ経験した事がない症例など無数にありますが、日々の精進し、患者様に安心して任せて頂ける様な外科医になりたいです。第651回大阪外科集談会 優秀演題賞を受賞しました
令和5年12月2日に行われた第651回大阪外科集談会にて発表した症例報告で優秀演題賞を頂きました。
腹腔内出血による循環動態破綻を契機に発見された進行膵癌に対し、救命目的に手術を行い、術後1年以上経過し現在も外来通院されているという一例です。当然の事ではありますが救命の先を見据えて、その患者さんにとって最善の治療は何か考え議論し、また、患者さん自身も大きな手術を乗り越えて、さらに現在も意欲的に治療を頑張っていらっしゃいます。膵癌という疾患以外にも学ぶ点の多い症例を経験させていただきました。
今後も精進してまいります。発表の機会を与えてくださった方々に感謝申し上げます。 - 柳 尚吾(2021年卒)
<外科研修について一言>
大学卒業後はりんくう総合医療センターにて初期研修を修了し、後期研修1年目も引き続いてりんくう総合医療センターにてお世話になります。消化器外科を志望したきっかけは5年生時の実習にて初めて鏡視下手術を見学した際に自分もこの手術を行いたいと思い、志望しました。初期研修の間にローテートさせていただいた際にも自分が手術に入った患者さんが笑顔で退院していく様子をみて、やはり消化器外科に進みたいという想いを再度自覚しました。技術、知識ともに至らぬ点ばかりではございますが、素直さを武器に日々精進していく所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。第207回近畿外科学会 優秀演題賞を受賞しました
右臀部に生じた鑑別が困難な軟部腫瘍に対して手術を行い、脱分化型脂肪肉腫であったことが病理組織検査にて判明したという珍しい症例でした。一見痔瘻癌といわれる腫瘍を疑うような症例でしたが、科内で議論し様々な可能性を考慮して選択した術式で、腫瘍学的に最適な治療を行えたと考えています。現在も再発なく外来に通われており、患者さんにとって最善の治療を提供できるように外科が1つのチームとして動くことの大切さを改めて確認できる症例を経験させていただきました。
今後もチームの1員として日々精進してまいります。発表の機会を与えてくださった方々に感謝申し上げます。 - 高橋朋宏(2022年卒)
<外科研修について一言>
外科専攻医1年目の髙橋朋宏です。不足している知識や経験、技術が多くあり、上級医の先生方そして患者様から学ばせてもらいながら日々の診療に当たっています。疑問点などあれば一緒に答えを探しますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
当院の初期研修プログラムと外科専門医プログラムについて
①初期研修
研修センター(初期研修プログラム)
②外科専門医研修
当院の外科専門医研修は大阪大学 外科学講座の外科研修プログラムの関連施設となっています
大阪大学医学部附属病院 卒後教育開発センター
消化器外科病棟(8階海側病棟)
8階海側病棟では、消化器外科、呼吸器外科、消化器内科の患者さまを受け入れています。看護師・看護補助者・クラークの計43名で病棟を運営しています。緩和ケアと皮膚排泄ケアの認定看護師も所属しており、がん患者さま特有の痛みやボディイメージの変化に伴う様々な苦痛や心配事への専門的な対応にも力を入れています。その他の看護師もがん関連の研修会や学会に多数参加し、日々、自己研鑽に努めています。
患者さまとご家族が安心して治療や看護が受けられるよう、医師からのインフォームド・コンセントにも看護師が同席し、患者さまの精神面のサポートに努め、さらに退院後の生活環境の整備・構築に向けた手助けにもソーシャルワーカーとも密に連携して関わっています。患者様、おひとりおひとりが治療前の様にその人らしく過ごせることを目標にチームで看護に取り組んでいます。
8階海側病棟 看護師長 岸田 敬子
8海病棟スタッフ |
新人教育ミーティング |
病棟症例カンファ風景 |
病棟デイケア お花見会の様子 |
NCDの外科手術・治療情報データベース事業
患者さまへ 外科・呼吸器外科・心臓血管外科よりお知らせ
当院は、平成23年1月1日より、
一般社団法人National Clinical Database(NCD)の外科手術・治療情報データベース事業に参加いたします。
当院は、一般社団法人National Clinical Database (NCD)の専門医制度と連携したデータベース事業に参加し、平成23年1月1日以降に行う手術・治療等の情報を、同データベースに登録して参ります。
当院は同プロジェクトに参加することで、医療の質を向上し、患者様に最善の医療を提供することを目指しております。ご理解ご協力の程、よろしくお願い申し上げます
詳しくは、下記のホームページをご覧下さい。
一般社団法人NCDホームページより |
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患者さま向け説明資料 『専門医制度と連携したデータベース事業について』(PDF) |
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