耳鼻咽喉科・頭頸部外科
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花粉症などアレルギー性鼻炎の診断と治療
花粉症やアレルギー性鼻炎の診断
花粉症やアレルギー性鼻炎はⅠ型アレルギーといって、原因物質(「抗原」といいます)に対して特異的に(その抗原にだけ)反応するIgE抗体が媒介します。
症状や発現時期、鼻腔内所見でアレルギー性鼻炎を疑えば、次に特異的IgEを持っていること、例えばスギ花粉症であれば、スギ花粉に対する特異的な抗体を持っていることが診断に重要です。血液検査や、皮膚テストで確認します。血液検査は採血が必要で、結果判明まで1週間程度かかります。多種の抗原を調べることができる利点があります。皮膚テストでは10~15分程度で結果がわかりますが、施行後かゆみを生じる欠点があります。また、エキスに限りがあり、多種の検査は困難です。当科では、どちらの検査も行っています。
皮膚テストの例 当科では現在、皮膚テスト(スクラッチテスト)では、スギ、ダニ、カモガヤ、ヨモギ、アルテルナリアの5種を行っています。 |
花粉症を含むアレルギー性鼻炎の治療
薬物療法
- 抗ヒスタミン薬
アレルギー性鼻炎では、IgEが抗原に接触した後、さまざまな化合物(ケミカルメディエーター)を分泌して、さまざまな症状を引き起こします。
最も強く症状を引き起こすのがヒスタミンです。このヒスタミンの作用を阻害するのが抗ヒスタミン薬で、最もよく使用されます。
眠気の副作用が問題になりますが、アレルギー性鼻炎に対しては、眠気の少ない第2世代抗ヒスタミン薬が頻用されます。第2世代抗ヒスタミン薬の中でも眠気が出ることがあるため、運転などに注意する必要がある薬とまず眠気が出ない薬があります。
当科ではまず眠気が出ない薬を第一選択にお勧めすることが多いです。症状が強い方などでは、眠気が出ることもある薬を選択する場合もあります。 - 抗ロイコトリエン薬など
抗ヒスタミン薬で効果が不十分な場合や鼻閉が強い場合などに使用することが多いです。
- 点鼻薬
ステロイド点鼻薬が主に使用されます。ステロイド薬は、アレルギー性鼻炎の症状には極めて有効ですが、長期内服した場合などは、様々な副作用が生じる薬です。アレルギー性鼻炎に使用されるステロイド点鼻薬は、体内への吸収率が極めて低く、ステロイドの全身的な作用や副作用はほぼ生じません。このため、米国などでは第一選択で使用されています。
鼻閉が強い場合などは、血管収縮剤の点鼻薬を用いる場合があり、また、市販もされていますが、血管収縮剤の点鼻薬を長期連用するとかえって鼻閉を悪化させますので注意が必要です。 - 点眼薬
花粉症では目の掻痒感が強いことも多いです。抗ヒスタミン点眼薬は即効性があり、頻用されます。症状が強い場合、ステロイド点眼薬も使用されます。 - ステロイドの注射や内服
症状の緩和には有効ですが、全身的副作用の懸念があります。近年は良い薬がいくつも出ていますので、当科では原則使用いたしません。 - 抗体療法
近年、重症のスギ花粉症の方に、IgEをブロックする抗体を注射する治療もできるようになっています。詳しくはご相談ください
アレルゲン免疫療法(減感作療法)
現在のところ、唯一のアレルギーの根本療法です。病因アレルゲン(抗原)を投与することで症状の緩和を図る療法で100年以上の歴史があります。
注射で行う皮下免疫療法と、経口摂取で行う舌下免疫療法があります。
原因抗原のエキスが必要ですので、行えるアレルゲンに限りがあります。
また、抗原毎に行う必要がありますので、多数の抗原が原因となっている方には不向きです。
皮下、舌下のどちらも、スギ、ダニは行えますが、現在のところ、舌下免疫療法は、スギ、ダニ以外のエキスは市販されていません。
免疫療法は、最低でも3年以上は続ける必要があるとされています。
また、スギ花粉症の場合はスギ飛散時期には免疫療法を開始できません。およそ6~11月頃に開始する必要があります。
詳細については、耳鼻咽喉科・頭頸部外科を受診の上、ご相談ください。
手術療法
主に鼻閉に対し、手術療法も行われます。
- 下鼻甲介レーザー手術
外来で施行可能です。術後2-3週間はかえって鼻閉が強くなりますが、その後改善します。数年で鼻閉が再燃することも多いです。 - 粘膜下下鼻甲介切除術など
当科では入院、全身麻酔下で行っています。鼻閉再燃が少ないとされています。
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