2024年1月9日 重要
令和5年10月11日、当センターの一病棟において、バンコマイシン耐性腸球菌(以下、VRE)の保菌者のクラスター発生につきましてご報告させていただいておりました。その後の経過につきましてご報告させていただきます。当該病棟に入院される患者さまにおきまして、泉佐野保健所のご指導のもと、手指衛生の徹底ならびに環境整備を強化するとともに、監視培養を定期的に行なってきました。しかし、新規保菌者の発生数は減少傾向にあるものの、少数ながら継続して見つかっております。また、その経過の際に、当該病棟から他病棟に転棟になった患者さまから新規に保菌者が見つかりました。また、感染防御機能の低下した患者さまにおきまして、保菌者1名および他1名の患者さまからVREが起炎菌と考えられる感染症が発症し、感受性のある抗菌薬にて、現在、治療を行っています。これらの結果を踏まえまして、泉佐野保健所のご指導のもと、今後もこれらの病棟におきまして、現在入院中ならびに新規入院される際にVRE保菌の有無につきまして監視培養を継続していきます。
クラスターが完全に鎮静化するまで大変ご不便をおかけしますこと、ご理解のほどを宜しくお願いたします。
令和6年1月9日
りんくう総合医療センター 病院長
【バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)とは】
VRE とは、バンコマイシンという抗生物質が効かなくなった腸球菌です。腸球菌は通常便の中に常在する細菌で、健常者の場合は無害、無症状で感染することはありません。ただし、感染防御機能の低下した患者さまでは感染症を引き起こす場合があります。